バイオ燃料活用の取組み

工事現場でのバイオ燃料の活用事例

当社が得意とする海上土木工事では作業船を用いた施工が一般的ですが、作業船は陸上工事で用いる建設機械よりも大型の機械設備(動力機関)を搭載しているものがほとんどであるため、現状では電動化も容易ではなく、燃料消費に伴うCO2排出が大きな課題となっています。

そこで、当社は、省エネ施工や生産性向上による現場作業の低炭素化に取り組むとともに、作業船からのCO2排出削減を重要なテーマとして位置づけています。そのための方策の一つとして、低炭素燃料、とくに「バイオ燃料」の活用に着目しています。

(当社 のカーボンニュートラルロードマップはこちら

すでに一部の工事では、廃食用油から製造したFAME(バイオディーゼル燃料)を作業船の燃料として利用しており、その実績は増えつつあります。

※FAME
主に廃食油を原料としてメチルエステル化処理によって製造するバイオディーゼル燃料(脂肪酸メチルエステル、Fatty Acid Methyl Esterの略)で、軽油・重油の代替として既存のディーゼルエンジンをそのまま、または小規模な改造を行うことで使用可能(ドロップイン燃料)というメリットがある。

作業船への作業船へのバイオ燃料の供給状況の一例

作業船への作業船へのバイオ燃料の供給状況の一例
(手前:燃料供給船、奥:グラブ浚渫船)

さらに当社が施工したポンプ浚渫工事において、当社保有のポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」に国産バイオ燃料を混合した燃料を導入しました。ポンプ浚渫船へのバイオ燃料導入は当社として初めての試みであり、港湾工事の脱炭素化に向けた重要な取組みと位置付けています。

ポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」施工状況

ポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」施工状況

大型のディーゼル機関を搭載するポンプ浚渫船「第三亜細亜丸(全装備機関出力:11,560kW)」において、従来燃料(A重油)とバイオ混合燃料(FAME5%混合A重油、FAME24%混合A重油)を使用し、比較検証を行いました。今回のバイオ燃料は、三和エナジー株式会社の新狭山バイオプラントで製造されたものを、同社岸和田バイオプラントでA重油と混合したのち、給油船を用いた海上輸送により供給しました。

今回の使用条件に基づく速報では、燃費や機関性能に関する顕著な違いや影響は確認されず、通常通りの施工ができました。引き続き、詳細な分析・検証を進めていきます。

(第三亜細亜丸へのバイオ燃料活用に関するプレスリリースはこちら

バイオ燃料の製造・販売事業に向けた検討

当社では、バイオ燃料の活用が作業船をはじめとする建設機械のCO2排出削減・脱炭素化のために必要不可欠と考えています。しかし、現状では、とくに作業船を含む船舶へのバイオ燃料の供給体制が十分とは言えず、CO2削減の進捗に課題が多いことから、当社自らの事業としてのバイオ燃料(廃食用油を原料とするバイオディーゼル燃料(FAME))の製造・供給の可能性について三和エナジー株式会社と共同で検討しています。

三和エナジーが持つ製造・供給のノウハウと、当社の臨海地区におけるプラント整備などの知見を融合し、バイオ燃料の製造から販売までをワンストップで担う新たな事業の立ち上げを目指し、現在FS(フィージビリティスタディ)を進めています。

将来的には、当社の発祥の地である横浜市臨海部において、海上出荷設備を備えた国内最大級のバイオディーゼル製造工場の稼働を目指します。この拠点を核に、東京湾を中心とした陸上・海上の広域にわたるバイオ燃料供給網を構築し、持続可能なエネルギー社会の実現に貢献していきます。

(三和エナジーとの共同検討に関するプレスリリースはこちら

バイオ燃料製造プラントのイメージ図

バイオ燃料製造プラントのイメージ図