2026年01月29日
東亜建設工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:早川 毅、以下「当社」)は、大阪港で施工しているポンプ浚渫工事において、当社保有のポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」に、廃食油由来の国産バイオ燃料(FAME※)を混合した燃料を導入しました。当社におけるポンプ浚渫船へのバイオ燃料導入は初めての試みであり、港湾工事の脱炭素化に向けた重要な取組みと位置付けています。
※主に廃食油を原料としてメチルエステル化処理によって製造するバイオディーゼル燃料(脂肪酸メチルエステル、Fatty Acid Methyl Esterの略)で、軽油・重油の代替として既存のディーゼル機関をそのまま、または小規模な改造を行うことで使用可能(ドロップイン燃料)というメリットがある。また、FAMEが燃焼する際にCO2が排出されるが、そのFAMEの原料である植物が成長過程で行う光合成によってCO2を吸収しているため、燃料使用によって排出されるCO2は実質的にゼロとみなされる。例えば、A重油にFAMEを24%混合した燃料は、燃焼時のCO2排出量が24%削減されたこととみなされる。
ポンプ浚渫船「第三亜細亜丸」施工状況
港湾工事に強みを持つ当社では、事業の特性上、作業船(工事用船舶)を用いることが多く、そこから排出される化石燃料由来のCO2が当社の事業全体における排出量の大きな割合を占めています。2050年のカーボンニュートラル実現に向け、作業船からのCO2排出削減は喫緊の課題です。
当社では、当社グループのカーボンニュートラルロードマップと移行計画に基づき、港湾工事の脱炭素化を推進するため、既存の作業船を活用しつつ、従来燃料の一部を環境負荷の小さいバイオ燃料へ置き換える方策に取り組んでいます。
当社は、2025年12月に国土交通省近畿地方整備局発注の「大阪港北港南地区航路(-16m)浚渫工事」において、CO2排出削減を目的にバイオ燃料を導入しました。
本工事では、大型のディーゼル機関を搭載するポンプ浚渫船「第三亜細亜丸(全装備機関出力:11,560kW)」において、従来燃料(A重油)とバイオ混合燃料(FAME5%混合A重油、FAME24%混合A重油)を使用し、比較検証を行いました。今回のバイオ燃料は、三和エナジー株式会社の新狭山バイオプラントで製造されたものを、同社岸和田バイオプラントでA重油と混合したのち、給油船を用いた海上輸送により供給しました。
今回の使用条件に基づく速報では、燃費や機関性能に関する顕著な違いや影響は確認されず、通常通りの施工ができました。引き続き、詳細な分析・検証を進めていきます。
バイオ燃料出荷状況
バイオ燃料供給状況
当社は、本取組みで得られる知見を活かし、他の作業船へのバイオ燃料導入など、港湾工事の脱炭素化に向けた取組みを推進していきます。そして、さまざまな現場へと脱炭素化の取組みをさらに広げ、カーボンニュートラルの実現と持続可能な未来づくりに貢献してまいります。
東亜建設工業と三和エナジーがバイオ燃料の製造・販売に向けて共同検討(2025年1月14日)