干潟・浅場の造成技術(干潟の施工)

 

計画段階            
対象地域の選定 矢印 現況と変遷の把握 矢印 整備方針の設定 矢印 基本計画の策定 矢印 干潟の設計 矢印 干潟の施工 矢印 維持管理

干潟の施工に関連する技術

浚渫土砂のリサイクル技術

浚渫土砂のリサイクル技術には下記の工法があります。浚渫土砂を干潟造成材料としてリサイクルする場合は、土砂性状や使用用途に合わせて工法を選定する必要があります。
当社では、浚渫土砂の分級技術としてソイルセパレータ工法、安定処理技術としてプラグマジック工法SGM軽量土工法ニューソイルなどの技術を保有しています。

浚渫土壌処理工法 ※文字:適用土質
分級 ソイルセパレータ工法(砂質土系)
脱水・乾燥 土木脱水 天日乾燥(砂質土、粘性土も可能)
機械脱水 真空脱水 ベルトフィルタ(5mm以下程度)
遠心脱水 スクリュデカンタ(5mm以下程度)
加圧脱水 フィルタプレス(75マイクロミリ以下、砂分事前除去)
加圧絞り脱水 ロールプレス(5mm以下程度)
高度機械脱水 加圧脱水 高圧フィルタプレス(75マイクロミリ以下、砂分事前除去)
加圧絞り脱水 高圧ドラムプレス(5mm以下)
安定処理(セメント系)(石灰系) 原位置固化処理 スタビライサ(ほとんどの土質に適用可)
プラント固化処理 スクリュ混合(ほとんどの土質に適用可)
管中混合処理 プラグマジック工法(高含水比の粘性土)
軽量混合土 SGM軽量土工法(粘性土)
高度安定処理 ニューソイル(シルト、粘性土)
浚渫土砂の主なリサイクル技術

土砂投入工法

現地条件に合わせて下記の工法より選択し、土砂投入を行います。

1.土運船による方法

ホッパーをもった土運船を使い、浚渫土を運搬し、直接投入する工法です。
土運船は、ホッパーの型式により底開式、側開式、全開式、箱型式等に分類することができます。

2.砂撒船による方法

海底に広範囲にわたり所定の厚さで砂を散布する方法です。
従来、汚濁防止幕を使用する方法がとられてきましたが、投入深度が大きくなり、有効な対策とはならないケースがふえてきており、大水深域における土砂投入にあたり、単管トレミー工法を改良した、土砂投入箇所での汚濁発生負荷をより低減できる「二重管トレミー工法」を開発しました。

3.空気圧送船による方法

浚渫した軟泥を大量かつ連続的に長距離送泥する工法です。当社には、助勢装置(特殊型渦巻ポンプ)と混気圧送方式とを組み合わせることにより、浚渫した軟泥に余分な水を加えることなく、大量かつ連続的に長距離送泥する軟泥圧送船TOTRAがあります。

アマモ場創出に関する技術

多様な生物の生息空間となるアマモ場の種苗生産や移植工法を開発しました。移植工法は、バケットに取り付けた回収ボックスによりアマモを土ごと回収して移植するものです。沖縄県にてアマモ類移植(約0.9ha)を実施しています。

  • アマモ場

    アマモ場

  • アマモの回収状況

    アマモの回収状況

マングローブ林創出に関する技術

シンガポール共和国にてミチゲーション(開発影響の緩和)として新たなマングローブ林(約13ha)の創出技術を確立しました。移植地は、育苗の効率化や移植適地の考慮、緩衝地帯の確保等により良好な生育が維持されました。

移植されたマングローブ林

移植されたマングローブ林

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