桟橋の基礎杭の耐震補強
既存の桟橋を耐震補強する場合、基礎杭の補強、杭頭部の補強、上部工コンクリートの補強に分類されます。基礎杭は海底面から長く突出しているために(自由長が長い)、考慮する地震力が大きくなると杭に発生する応力は非常に大きなものになります。格点工法は、杭の途中で杭同士を鋼材によって結合することで杭の自由長を短くし、発生する応力の低減や座屈に対する安全性を確保する工法です。したがって、自由長をできるだけ短くするには、海底面と上部工の中間付近に格点を設けるのが有利であり、水中作業となるケースが多く、さまざまな技術が使われます。
まず、既設の杭位置を測量し、寸法に合わせて格点部材を製作する。水中部では格点設置用の受け台を杭に設置し、必要に応じて杭にスタッドやフープ筋を溶接します。その後、鋼製の格点部材を所定の位置に吊り込んで、鋼管杭に固定するためにスリーブ状の鋼管を組み立てます。杭とスリーブ状の鋼管の間に、膨張材を加えた水中不分離性コンクリートあるいは膨張モルタルを充填して、格点部材と杭を一体化します。
格点部材の吊り込み
杭と格点部材の
固定部の組み立て
膨張モルタルによる固定
水中格点工法イメージ
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