2024年5月24日
東亜建設工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長: 早川 毅)は、技術開発力のさらなる向上や経営基盤の強化に向けて、発祥の地である横浜市鶴見区安善町にある技術研究開発センターで行っていたU期整備を2024年3月に完成させました。(2022年4月着手、2023年4月部分供用開始)
U期整備 全体完成写真
当社では、海洋開発などの新しいニーズの増加に対応するために、2016年に技術研究開発センター本館の建替え整備を行いました。
その後、当社はさらなる社会的な要請の高まりを受け、2020年度に『長期ビジョン〈TOA2030〉社会を支え、人と世界をつなぎ、未来を創る』の実現に向けた施策をさらに強化するため、新たな研究施設への投資が必要と判断し、U期整備に着手することといたしました。
(参考)
このたび完成したU期整備では、既存の実験棟・事務所ビル等を解体し、自社の設計・施工により新たに第2実験棟(以下「2号館」)・第3実験棟(以下「3号館」)を建設しました。
2号館は、1階・2階に地盤・コンクリート・環境の実験室、3階には事務室を配置し、構造は、鉄骨造と木造を組み合わせたハイブリッド構造を採用しました。内装もエントランスや事務室を木質化し、建設時のCO2排出量削減・炭素固定化に貢献しています。
設備面では、外壁性能の向上、高効率空調機の採用等により、基準一次エネルギー消費量から112%の削減率を達成。また、太陽光発電(130kW)による創エネと併せて、実質エネルギー消費ゼロを達成しました。(2023年9月にZEB評価を取得済み)
3号館は、1階を生物・建築の実験室、2階に事務室を配置し、2号館同様、内装の木質化、太陽光パネルの設置により、供用時のCO2排出量を軽減するなど、環境に配慮した設計を行いました。
施設名 | 概要 | 環境性能 |
---|---|---|
2号館 | S(鉄骨)造(一部、木造)地上3階建 延床面積:2,116u 高さ約13.5m |
ZEB評価取得済 |
3号館 | S造 地上2階建 延床面積:552u 高さ約12.2m |
環境配慮設計 |
2号館 外観
国土交通省告示に基づく第三者認証プレート
2号館 エントランスホール
2号館 大会議室
3号館 外観
3号館 生物・環境実験施設
(参考)
特別鼎談 東亜建設工業 技術研究開発センター第2実験棟 木質化計画
当社は創業以来、社会資本の整備を事業の根幹とし、創業者である浅野総一郎が残した言葉である「社会を益する」という志を体現すべく、時代のニーズにあわせて領域の拡大を図りながら成長を続けてまいりました。
2023年度に策定した新しい中期経営計画でも「成長戦略につなげる技術開発」として、技術研究開発センターU期整備完成によるイノベーションの加速を掲げ、その実現のためにトップランナーとして歩んできた海上土木工事に関連する研究をさらに進化させるとともに、事業領域の拡大に向けてブルーカーボン生態系や、建築の冷蔵倉庫分野に関する研究などを強化してまいります。