2022年02月02日
東亜建設工業株式会社(東京都新宿区:社長 秋山優樹)は、技術開発力のさらなる向上・経営基盤の強化に向け、発祥の地である横浜市鶴見区安善町にある技術研究開発センターのU期整備を行います。
U期整備 全体計画図
当社では、海洋開発などの新しいニーズの増加に対応するために、2016年に技術研究開発センター本館の建替え整備を行いました。
その後、当社はさらなる社会的な要請の高まりを受け、2020年度に『長期ビジョン<TOA2030>※の実現に向けた事業構造の変革』を基本方針に掲げた中期経営計画を策定し、その事業戦略として「中長期を見据えた技術・工法の開発と実用化」と「ESG、SDGsを基本とした環境技術の開発推進」に取り組んでいます。これらの施策をさらに強化するため、新たな研究施設への投資が必要と判断し、U期整備に着手することといたしました。
U期整備では、既存の実験棟・事務所ビル等を解体し、自社の設計・施工により新たに第2実験棟・第3実験棟を建設いたします。
第2実験棟は、1階・2階に地盤・コンクリート・環境の実験室を、3階には事務室を配置します。
構造は鉄骨造を主体としつつ一部を木造としたハイブリッド構造としています。また内装もエントランス、事務室を木質化し、建設時のCO2削減、炭素固定化に貢献します。
設備面では、外壁性能の向上、高効率空調機の採用等により、基準一次エネルギー消費量から54%の省エネ化を行います。また太陽光発電(120kW)による創エネと併せて、実質エネルギー消費ゼロの達成を目指します。(ZEB評価を取得予定)
第3実験棟は、1階を生物・建築の実験室、2階に事務室を配置します。
第3実験棟においても内装の木質化、太陽光パネルの設置により、供用時のCO2排出量を軽減するなど、環境に配慮した設計を行っています。
施設名 | 概要 | 環境性能 |
---|---|---|
第2実験棟 | S造(一部、木造)地上3階建 延床面積:約2,100u 高さ約13.5m |
ZEB評価取得予定 |
第3実験棟 | S造 地上2階建 延床面積:約 600u 高さ約12.2m |
環境配慮設計 |
トップランナーとして歩んできた海上土木工事に関連する研究をさらに進化させるとともに、事業領域の拡大に向けてブルーカーボン生態系や、建築の冷蔵倉庫分野に関する研究などを強化します。
U期整備は2022年4月に着工し、2023年4月からの供用開始を予定しております。
第2実験棟イメージパース
第3実験棟イメージパース
当社は、2020年5月に長期ビジョン<TOA2030>「社会を支え、人と世界をつなぎ、未来を創る」を策定しました。「先進性」、「社会性」、「多様性」を成長の軸として、多様なニーズにお応えする技術の開発等を通じた「2030年のあるべき姿」の実現を目指すとともに「産業基盤の構築、持続可能な社会の実現、多様な人財の育成」の観点から様々な取組みを進めています。