東亜建設工業グループの温室効果ガス削減目標がSBT認定を取得

2022年10月13日

東亜建設工業株式会社(東京都新宿区:代表取締役社長 早川毅)は、当社が定めた温室効果ガス削減目標について、2022年9月にSBTイニシアチブより認定を取得しました。

当社グループの地球温暖化対策の一つの取組みとして、温室効果ガス排出量の削減目標に、Scope1+2とScope3のそれぞれについて、2020年度を基準とし、2030年までに25%以上削減することを定め、重要指標KPIとしています。この目標は、世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準に抑えるもの(WB2℃目標)と整合しており、このたび、SBTイニシアチブ(SBTi:Science Based Targets initiative)よりScience Based Targets(科学的知見と整合した削減目標)WB2℃目標として認定されました。

当社は海上土木工事を中心とした建設業を本業としていますが、作業船を主体とした海上工事における脱炭素化はまだまだ課題が多くあります。Scope1+2の多くを占める建設現場における削減では、海上土木工事はもちろんのこと、陸上土木工事や建築工事も含めて、低炭素型の建設機械や燃料を積極的に活用するほか、再生可能エネルギー由来の電力の導入などによってもCO2排出量の削減を進めていきます。また、Scope3の削減のため、低炭素型の資機材の開発と調達を進めるとともに、建築物のZEB化にも取り組んでいきます。自社の取組みを率先して行うことはもちろんですが、土木・建築事業ともにサプライチェーンの皆様と連携を取りながら、低炭素社会の実現に向けて着実に推進していきます。

東亜建設工業グループの温室効果ガス削減目標(WB2℃目標)

Scope 1+2 2030年度25%以上削減(2020年度比)
Scope 3 2030年度25%以上削減(2020年度比)

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope 1,2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

なお、当社は、2021年12月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の最終提言への支持を表明し、気候関連の情報開示を進めています。温室効果ガス排出量の削減目標とその実績についても、当社HPにて開示しています。

(参考)用語の解説
  • SBT(Science Based Targets)
    パリ協定が求める水準と整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標
  • パリ協定
    2015年にパリで開かれた「国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)」で合意された、温室効果ガス削減に関する国際的な取り決め。世界共通の長期目標として、@世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする、Aそのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる、が掲げられた。
  • SBTイニシアチブ(SBTi:Science Based Targets initiative)
    パリ協定の目標達成のため、企業に対して科学的知見と整合した温室効果ガス排出削減目標を設定することを推進する国際イニシアチブ。CDP(環境情報開示に関する国際NGO)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4機関が共同で運営している。
  • WB2℃目標(Well-below 2℃)
    世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて2°Cを十分に下回る水準に抑えることと整合した、温室効果ガス排出削減の目標水準。