概要
従来、人工海底山脈の築造において、沖合の大水深での施工は作業船の位置誘導・管理が困難なことや、投入後のブロック(捨石)が水中を落下中に潮流の影響を受けて着底位置が予想しづらいなどの問題がありました。それらの問題を克服するために、(1)堆積形状予測技術、(2)流向流速計測技術、(3)船位置誘導技術、(4)ブロック(捨石)投入技術、(5)堆積形状計測技術を組み合わせて、東亜独自の統合システムを導入し高精度な施工を実現しました。
(1)堆積形状予測シミュレーション
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(2)流向流速計(ADCP)
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(3)土運船位置誘導画面
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(4)ブロックと捨石投入状況
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ブロック投入イメージ
(5)ベルーガシステムによる測量結果
特長
- 1)堆積形状予測技術(柗見モデル)
前回投入の測量結果と柗見モデルにより堆積形状の予測計算を行い、最適な投入位置を決めています。
- 2)流向流速計測技術(ADCP)
超音波流向流速計(ADCP)により計測した流向流速分布から、落下中の水平移動量を計算し投入位置を補正します。
- 3)堆積形状計測技術(ベルーガシステム)
広範囲の深浅データを一度に計測できる「ナローマルチビーム」やGPS「StarFire」など、最新の測量技術で高精度かつ迅速に出来形形状を把握します。
- 4)ブロック(捨石)投入技術
ブロックを短時間で効率よく投入する方法や、捨石の散らばりを小さくする投入方法は独自の技術です。
- 5)船位置誘導技術(シーハンターシステム)
全世界で高精度な測位がでるシーハンターシステムによる位置データと気象海象状況を加味して、土運船をピンポイントで投入位置へ誘導するシステムです。
実績
- 長崎県・広域漁場整備工事(五島西部工区)
- 長崎県・広域漁場整備工事(長崎西工区)
- 鹿児島県・広域漁場整備工事(大隅海峡地区)
その他
■関連論文
■関連特許
- 特許第4886489号、特許第4970024号、特開2023-104142、特開2023-105558
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