自然環境の保全と再生

生物共生護岸

TOA Habitable Seawalls

概要

都市臨海部の多くが単調な直立護岸で囲まれ、生物の生息できる場が限られています。浅場や干潟や藻場の必要性が高まっていますが、高度利用が進む沿岸域では直ちに大規模な造成ができません。しかし、小規模であっても護岸の一部を利用して多様な生物の生息空間をつくることが可能です。本技術は護岸の一部を活用して人工干潟やタイドプール、藻場などを提供するものです。

特長

1)多様な生物の生息場となる構造を護岸に取り入れたものです。
2)人々の憩いの場、生き物とふれあう場を提供します。
3)前面部に捨石マウンドを設置することで護岸の安定性を増大します。
生物共生護岸(傾斜タイプ)イメージ

生物共生護岸(傾斜タイプ)イメージ

防波堤の安定性増大に寄与する生物共生護岸イメージ

防波堤の安定性増大に寄与する生物共生護岸イメージ

既存の直立護岸と生物共生護岸

実績

横須賀港内における生物共生護岸の施工事例

横須賀港内追浜の埋立護岸では、延長743mにわたり凸凹のプレキャスト板を付加したり、石積み緩傾斜護岸を配置することで生物の生息を拡大し、多様な餌場、隠れ場所、産卵場を確保しました。緩傾斜護岸ではアカモク(ホンダワラ類)が繁茂し、多数の魚が観察されました。

  • 全面を凹凸にした護岸の形状

    全面を凹凸にした護岸の形状

  • 石積み緩傾斜護岸の断面

    石積み緩傾斜護岸の断面

  • プレキャスト板を付けたケーソン(右上はプレキャスト板で観られたナマコ)

    プレキャスト板を付けたケーソン
    (右上はプレキャスト板で観られたナマコ)

  • 石積み緩傾斜護岸に繁茂するアカモク

    石積み緩傾斜護岸に繁茂するアカモク

横浜港湾空港技術調査事務所の「潮彩の渚」施工事例

老朽化した桟橋を撤去し、護岸の前面に階段状の人工干潟および磯場を約1,000m²造成しました。アサリなどの二枚貝と底生生物量が多く、水中の濁りを除去する高い水質調整力を有しています。アサリなどの貝類やカニ類、海藻など多様な生物が観察されています。

横浜港湾空港技術調査事務所の「潮彩の渚」施工事例

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