Smartバケット｜技術とサービス

基礎材投入作業の情報施工

Smartバケット

概要

石材や砂等（以下、基礎材）の海上投入作業にて、従来の投入指示は投入指示者による目印旗からの目測によるものであり、過去の投入位置の記録も、人的な作業に依存していました。そのため、GNSSにより投入位置（XY平面）を座標で記録・表示し、作業効率の向上を実現する施工支援システムを開発しました。
本システムの画面表示では、「施工エリア」、ブーム先端に設置したGNSSアンテナからの「投入予定位置（XY平面）」および「過去の投入履歴」を表示するため、基礎材を精度高く投入作業できます。また、これらの情報を投入指示者や職員が、パソコンやタブレット等の複数の端末から確認できるため、正確な情報共有が可能となります。

主要機器の艤装では、取付けを簡易にした「GNSS無線ユニット」（マグネット式のGNSSアンテナ・バッテリー内蔵のGNSS受信機・データ伝送装置）をブーム先端に取り付ける簡易作業で運用できます。これにより、ガット船の仕様や形状によらず、多様な船舶へ「GNSS無線ユニット」を適用可能となるうえ、材料検収の実施中に設置を完了可能など、艤装時間の短縮を実現しました。

さらに、AI画像認識技術を導入して、カメラで撮影した映像内のバケット開閉動作をAIが識別して投入判別するとともにGNSSから取得した投入位置を自動記録する機能を付加することで、オペレータや職員の負担軽減とヒューマンエラー防止を実現しました。

AI技術を用いて、投入位置・回数カウント等の作業履歴を自動記録できることから、業務が効率的になるため、現場施工の生産性向上に寄与します。

システムイメージ

特長

（1）様々なガット船へ導入できます。

（2）材料検収を実施する時間内（30分以内）に設置できます。

（3）過去の投入位置、現在のバケットの位置、設計値と深浅測量値との差分（不足高さ）および投入範囲を確認できます。

（4）複数台の端末により、投入情報を共有できます。

＜以下、AI画像認識技術機能を付加した場合＞

（5）AIによりバケット開閉判定を行い、投入記録を自動化できます。

（6）様々な種類のバケット開閉を判定できます。

（7）バケット開閉検知エリアを任意に指定できます。

（8）従来の設備にカメラを追加するだけのシンプルな構成です。

主要システム機器構成
主要システム機器設置状況

施工実績

室津港室津地区防波堤（Ⅱ）築造工事

評価・表彰

港湾関連民間技術の確認審査・評価（評価証番号第14004号）
（一財）沿岸技術研究センター

技術登録

新技術情報提供システム（NETIS登録番号:KTK-220003-A）