概要
ベルーガ・システム(水中施工管理システム)は、広範囲のデータを一度に取得する「ナローマルチビーム測深ソナー」や「GPS」等の最新の測量機器を効率的に組み合わせ、水中の面的な深浅測量を高精度かつ迅速に行なうオリジナルシステムです。
特長
- 1)高密度データをリアルタイム処理し、あらゆるソフトウェアで扱えるX・Y・Zデータのテキストファイルに即座に変換します。
- 2)測量データを即座に無線電送することにより、多くの場所で情報を共有しながら能率的な施工を行なえます。
- 3)水中の状況は、断面図・平面図・三次元鳥瞰図で表現できます。
実績
- 関西国際空港Ⅱ期護岸築造工事
- 関西国際空港Ⅱ期埋立部地盤改良工事
- 中部国際空港護岸等築造工事
- 浮島2期廃棄物埋立地処分施設建設工事
- 四十四田ダム堆砂量調査検討業務
- LNG基地バース前面水深測量他点検
その他
■評価表彰
- 平成12年度水路技術奨励賞を受賞
「水深データの解析・処理技術の進展に多大な貢献をした」ことを認められました。
- 運輸大臣の民間技術評価を取得。評価証番号 第97210号(平成9年)
■大型の作業船や護岸上から測量
ソナーヘッドチルト(首振り)装置を利用することで実現しました。
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関連技術
- 埋立土砂層厚・沈下管理システム
埋立土砂投入前後の施工層厚や沈下施工履歴の情報を得ることにより、埋立地盤の任意地点で土層形式状況を把握できます。
- 埋立土砂投入管理システム
土砂投入シミュレーションを行なう「堆積形状予測管理システム」とベルーガ・システムを組み合わせました。短時間で効率的なバージ船の配船計画を実現できます。
- ダム湖堆積状況診断システム
地中探査を行なう「ミニストレータ」とベルーガシステムを組み合わせて、湖底の地形や地質の把握ができるよになりました。ダムの堆砂対策を的確に立案します。
■自律航行型の「自動ベルーガ」でダム湖の全面測量
平成14年4月、岩手県の四十四田ダムで、自律航行型測深システム「自動ベルーガ」によるダム湖全域の測量を実施しました。ダム湖調査の効率化と省力化を目指して開発した「自動ベルーガ」は、運搬可能な組立式小型双胴船(全長4,500mm×全幅2,300mm×全高400mm)に、位置管理のRTK-GPS/GLONASS、水中部計測のナローマルチビーム測深機などを塔載しています。約1,800,000m²(平均水深約10.7mのダム湖の60%)を、高精度かつ迅速に測量できました。

自律航行する双胴船

四十四田ダム測量結果