冷凍冷蔵倉庫向けの防熱耐火パネルで1時間耐火構造壁・30分耐火構造壁の国土交通大臣認定を取得

2021年04月05日

東亜建設工業株式会社(本社:東京都新宿区/社長:秋山優樹)は、冷凍冷蔵倉庫向け耐火構造壁として使用できる防熱耐火パネルの1時間耐火構造、30分耐火構造の大臣認定を取得しました。

背景

冷凍冷蔵倉庫の外壁には、建物の機能上、高い断熱性能を要求される一方で、建築基準法上の耐火性能も要求されます。そのため、従来の冷凍冷蔵倉庫では鉄筋コンクリート製の外壁に200mm程度の厚みの断熱層を設けて設計しています。
近年、現場での施工省力化に伴い、柱梁の躯体にプレキャスト化が採用され、外壁にはコンクリートパネル等を利用した乾式工法を採用し、耐火性能を確保することが多くなってきました。また、断熱性能を確保するために、現場で断熱材を200mm程度吹き付け、その上に仕上げ材で化粧をする設計が主流となっています。その吹き付け作業は、飛散養生に手間が掛かる上に作業環境も悪く、さらに労務不足もあって現場施工の負担になっていました。さらに現場での断熱材の吹き付けは、他工種の溶接や溶断火花が飛散して断熱材に着火して火災を発生させるリスクが大きく、その対策は建設業界全体として、近年、課題となっています。
そこで当社では、それら負担を軽減させるため、耐火性能と断熱性能の両方を併せ持つ防熱耐火パネルの防火耐火構造に係る国土交通大臣の認定を取得しました。

従来方法との比較

従来方法は、コンクリート製の外壁に断熱材と耐火吹付材を吹き付け、仕上げ材を施しますが、防熱耐火パネルは、耐火性能と断熱性能が一体化したパネルです。
そのため、現場での断熱材と耐火吹付材の吹き付け作業とそれを覆う仕上げ材の工程が不要となり、現場作業の環境改善に加えて工期短縮にも有効です。又、施工段階で断熱材が露出していない為、現場における火災リスク低減にも貢献します。

防熱耐火パネルの製品概要

本パネルの製品概要は、下記の通りです。

(1)パネルサイズ
幅900mm、厚さ250mm、最大高さ9mまで適用可能

(2)断熱性能
断熱材200mm相当の断熱性能を確保(-25℃対応)

(3)耐火性能
建築基準法で規定する1時間耐火構造壁および30分耐火構造壁

(4)国土交通省の大臣認定取得
建築基準法1時間耐火構造壁、30分耐火構造壁の大臣認定を取得
1 1時間耐火構造壁 大臣認定番号:FP060NE-0264(令和3年2月3日)
2 30分耐火構造壁 大臣認定番号:FP030NE-0268(令和3年3月1日)

(5)関連特許
本パネルに関連する特許を出願中
防熱耐火壁および防熱耐火壁の構築方法:特願2021-005753(令和3年1月8日)

耐火壁模式図

本件に関するお問い合わせ先

東亜建設工業株式会社 経営企画部広報室 北川 欽一
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