南鳥島周辺海域のレアアース資源開発に向けた技術開発の情報が科学雑誌
「Nature」のFOCAL POINT(オンデマンド制作の記事特集)に掲載されました。

2021年02月08日

レアアースは、再生可能エネルギーや電気自動車等の電池材料、PET等の医療装置をはじめとした最先端産業に必須の素材です。また、その安定供給は最先端医療の普及への貢献、さらには、クリーンエネルギーへのシフトにつながることで間接的に気候変動緩和に貢献することにもなります。そのため、レアアースの開発は世界や我が国のSDGs達成に向けて意義あるものになると考えられます。このレアアースを多く含む「レアアース泥」は日本の排他的経済水域(EEZ)内の海底面に存在しており、今後の需要増加をふまえ国家の資源安全保障上も重要な資源です。
 内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム“革新的深海資源調査技術(以下、SIP)”のもと、国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下、JAMSTEC)が中心となって水深約6,000mからレアアース泥を回収するという、世界初となる技術の開発を行っています。
 当社は数年前から、南鳥島EEZのレアアース資源開発に資する各種の技術開発に取り組んでおり、SIPにも参画しています。SIPでは、レアアース泥採取のために重要な「解泥」技術について、2019年度に当社の技術研究開発センターで開発した技術を基に、2020年度はJAMSTECの委託を受けて、その大型実証試験(実機の1/3スケール)を千葉県袖ケ浦市の当社ヤードにて2020年7月から8月にかけて実施しました。
 Natureの特集は、SIPにおけるレアアース泥への取組みを対象に構成され、当社の関連では主に昨年の実証試験の取組みと企業紹介について、秋山社長と技術研究開発センターの森澤プロジェクトマネージャーへのインタビューを基にした記事となっています。

掲載記事はこちら 
<Nature WEB版掲載記事>

特集のトップページはこちら 
<Nature特集トップ>

参考@

2020年度SIP「革新的 深海資源調査技術」報告会

アーカイブ映像(JAMSTEC、2020年11月4日オンライン配信)はこちら
『世界初、深海のレアアースに挑む』

※レアアース泥回収システムは、主に1:14:30〜1:32:55に紹介されています。
※当社ヤードでの実証実験は、主に1:28:12〜1:31:20(約3分間)でご覧ください。

参考A

東亜建設工業 プレスリリース(2018年4月10日)はこちら
南鳥島レアアース泥の資源分布の可視化と高効率な選鉱手法の確立に成功