2016年03月03日
東亜建設工業株式会社(東京都新宿区:社長 松尾正臣)と信幸建設株式会社(東京都千代田区:社長 木田正弘)は、クラウドサービスを活用して作業船設備の効率的な保守管理を可能とする「作業船保守管理システム」を開発・導入しました。
海上工事を円滑に進めるためには、使用する作業船を良好なコンディションに維持する必要があります。
そのため、作業船に搭載されている各種設備の状態把握や保守管理・整備を適切に行い、現場での設備トラブルを防止することが非常に重要です。
そこで、東亜建設工業と信幸建設は共同で、作業船の保守管理データをクラウド上に集約することで、関係者間で設備の状態に関する情報を共有し、効率的な保守計画・管理を実現する「作業船保守管理システム」を開発・導入しました。これにより、維持管理費の削減も期待できます。
本システムは種々のデータを管理する「システムサーバー」、本社に設置する「本社システム」、支社に設置する「監督システム」、作業船で船員が運用する「点検支援タブレット」で構成されています。
運用の方法としては、まず、作業船に搭載されている各種設備の状態に合わせた作業リスト・点検表をシステムサーバーからダウンロードします。その後、整備・点検を行い、整備・点検結果等の保守管理データを作業船からシステムサーバーにアップロードします。その保守管理データから、監督システムで整備・点検の進捗を確認し、その後の整備計画の立案・作成を行います。本社システムでは、整備計画の確認・承認を行うとともに、各作業船の状態を把握します。
本システムを使用することにより、関係者間で設備の状態に関する情報を共有することが可能となります。また、作業船整備のノウハウをデータとして蓄積することで正確に設備の状態を把握することが可能となり、効率的な整備計画の立案と保守管理が実現します。
システム概念図
本システムの特長は以下の通りです。
今後は本システムと、既に作業船に導入済みである振動計測を行うことで設備の状態を診断する「作業船設備診断システム」、現在開発中の電動機の絶縁劣化を診断する「作業船電動機劣化診断システム」を統合し、作業船設備の予知保全と保守管理を並行して実施することで、さらなる整備効率の向上を図ります。