2007年09月18日
東亜建設工業(株)(本社:東京都千代田区、社長:鈴木行雄)は、シンガポール東部、マレーシア国境に接するウビン・テコン両島周辺を埋め立てる土地造成工事において、今般、原契約のうち約500億円超部分に相当する“大規模設計変更”を、シンガポール政府との間に合意するに至りました。
同工事は、2000年に、当社がベルギーのヤン・デ・ヌール社との共同企業体で、シンガポール政府より受注し施工を進めてきましたが、2002年8月より、近隣諸国における環境保護の一環である海砂対外輸出禁止措置の影響を受け、埋め立て用海砂の供給が止まり、一部工事の中断を余儀なくされていました。
これに対して、当社はシンガポール政府と対策協議を開始し、国境線沿いの延長10.5kmの埋め立て用堤体(埋立地の輪郭部)に対して、わが国では広く採用されているプレミックス工法、深層混合処理工法(デコム工法)、サンドコンパクション工法を適用することで、原設計では多量に必要としていた海砂の量を大幅に減ずる提案をし、採用されました。
このように、今回の合意に至った要因には、当社の長年にわたるシンガポールにおける工事実績と地盤改良に精通した技術提案が、シンガポール政府が要求する海砂使用量の低減に対して、高い評価を得たことがあります。
当社は、深層混合処理工法については、過去には中国(天津1980年代)、最近では先般受注したベトナムの大型港湾施設工事や発電所建設工事など海外での実績を重ねてきていますが、軟弱地盤の固化処理に効果的なプレミックス工法の海外での適用は、わが国企業の中でも初めてのことであり、今回の工事において、その先駆的役割を果たすことになります。
工事内容(原契約):
浚渫工事 22.8百万m3
埋立工事 187.0百万m3
PVD(Prefabricated Vertical Drain)工事 80百万m