2003年10月27日
東亜建設工業はこのほど、福丸建設株式会社(社長:増田福一、本社:長崎県佐世保市)と共同で、近年問題となっている航路や泊地における重金属やダイオキシン類等で汚染された底泥の除去対策ニーズに対応した浚渫工法として、スーパーグラブバケット浚渫工法を開発しました。
本工法は、海洋土木工事でのノウハウを活かして弊社が開発した「薄層浚渫支援システム」(特許出願中)を使用することにより、薄層での水平掘り(水底を薄く均一に浚渫すること)を実現しました。
全国的な港湾、河川、湖沼などの公共水域の底泥ダイオキシン類にかかわる調査が実施された結果、いくつかの河川や港湾で環境基準値を超える底泥が発見されました。汚染された底泥対策の一つとして、広い範囲を薄く浚渫する方法があります。しかし、従来型の密閉グラブバケットによる浚渫では、必要以上の厚さを浚渫してしまうことと、余剰水が多く発生してしまうという課題があるとともに、その余剰水の漏れにより水切り時における濁りの拡散が発生するという課題がありました。スーパーグラブバケット浚渫工法は、これらの課題点を克服する環境対応型の高精度浚渫工法です。
スーパーグラブバケット浚渫工法の特長は、以下の通りです。
スーパーグラブバケット浚渫工法による施工フロー
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このように、スーパーグラブバケット浚渫工法は、汚染底泥浚渫に求められる薄層・高含泥率・濁り抑制に威力を発揮する環境対応型浚渫工法です。このような特長とともに、余分な土砂と水の取り込みを抑える特長も活かして、処分地の延命化、トータルコストの低減にもつがる有効な工法として、各方面に本工法を提案してまいります。
なお弊社では、雑石等の障害物が多い水域での環境対応型浚渫工法として、障害物に強い特殊密閉グラブバケットも開発中であり、現場の条件に応じた環境対応型浚渫工法の適用を目指しています。
東亜建設工業では、本工法をはじめとする様々な対策技術をベースに、それぞれの現場条件に応じた最適な解決策を提案していくため、「環境事業部」で培ったあらゆる汚染土壌対策のノウハウと「海の相談室」における20年余におよぶ豊富なノウハウを活かし、「ダイオキシン類汚染底泥相談窓口」を環境事業部内に設置しました。
「ダイオキシン類汚染底泥相談窓口」では、以下の点に重点をおいて、
各種の相談に答えてまいります。
ダイオキシン類汚染底泥対策についてお困りの方は、
お気軽に下記の「ダイオキシン類汚染底泥相談窓口」をご活用下さい。