廃棄物焼却施設解体事業に本格参入

2002年03月20日

  • ◆安全解体の施工システムを確立
  • ◆ダイオキシン類汚染の回避
  • ◆東亜SCRAPE SYSTEM(スクレープ システム)

東亜建設工業は、ダイオキシン類等の有害物質に汚染されている廃棄物焼却施設を安全に解体するとともに、解体にともなって発生する有害物質(特別管理産業廃棄物など)を適切に処理する「廃棄物焼却施設の安全解体システム(システム名:東亜SCRAPE SYSTEM)」を確立しました。このほど大阪府内の下水処理場(日本下水道事業団発注)における汚泥焼却施設の解体工事に初めて適用し、その有効性を確認しました。

スクレープシステムによる焼却施設養生全景
スクレープシステムによる焼却施設養生全景

●背景

近年、廃棄物焼却施設から排出されるダイオキシン類による環境汚染や周辺住民の健康への影響が懸念されています。「ダイオキシン類対策特別措置法」(1999年7月施行)に基づく廃棄物焼却施設からのダイオキシン類排出基準の強化、「廃棄物処理及び清掃に関する法律」の改正(1997年8月)による廃棄物焼却施設の構造基準および維持管理基準の強化などにより(いずれも既存施設に対する暫定措置期限は2002年11月末)、全国の廃棄物焼却施設で施設の改造、統廃合および建て替えが進められています。今後、これらの動きにともない廃棄物焼却施設の廃止・解体撤去が増加する見込みです。

一方では、大阪府能勢町で発生した解体工事に従事した作業員のダイオキシン類高濃度曝露事故をきっかけに、厚生労働省は2001年4月から作業の管理体制基準を強化(厚生労働省「労働安全衛生規則の一部改正」、厚生労働省労働基準局長通達「廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策について」(基発第401号の2)など)しており、解体工事を進めるうえで徹底した安全・管理対策が求められています。

●本システムの特長と概要

このたび当社が確立した「東亜SCRAPE SYSTEM」は、事前調査、解体計画の立案、安全対策を講じたうえでの汚染除去作業および解体作業を一貫して実施するものです。

集塵機洗浄の様子
集塵機洗浄の様子

●今後の展開

当社は今後、このシステムを核にダイオキシン類規制強化にともなって休・廃止となる廃棄物焼却施設の解体事業に積極的に取り組んでいきます。