概要

適用

『THJ®耐震補強工法』は、稼働中の冷蔵倉庫内でも、常温環境下と同等の耐震性能を確保できる耐震補強工法です。対象の建屋は、鉄筋コンクリート（RC）造および鉄骨鉄筋コンクリート（SRC）造の冷蔵倉庫です（最上階や屋根が鉄骨（S）造も含む）。さらに、F1級冷蔵倉庫の中で最も需要が高い「-25℃以上の冷凍温度帯」で適用できます。

工法説明

RC造およびSRC造の柱梁構面内に「鉄骨枠付きブレース」を増設し、S造には既存鉄骨ブレースを交換・増設します。一般に「鉄骨枠付きブレース」を増設する場合、同ブレースをグラウトにより既存躯体へ間接的に接合します。しかし、「-25℃冷凍」で稼働中の冷蔵倉庫内では打設したグラウトは瞬時に凍結するため施工できない問題があります。
本工法では間接接合部（Joint）の型枠に「面状発熱体」および「断熱材」を設置し、鉄骨枠のウェブにも断熱材を設置します。これにより、採暖（Heating）で凍結を防止しつつグラウトを打設するため、常温環境下と同等の品質を確保します。

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特長

当社独自の方法によって、冷蔵倉庫内を-25℃以上の冷凍温度帯に保持した稼働状態でも、常温環境下と同等の耐震性能を有する耐震改修を実現します。

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  （1）あと施工アンカー打設、鉄骨地組み

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  （2）鉄骨建込み

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  （3）スパイラル筋設置、型枠建込み

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  （4）面状発熱体設置

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  （5）断熱材設置

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  （6）グラウト打込み

関連特許

特許第6568742号、特許第6746478号、特許第6975743号、特許第7044737号

関連論文

「極低温環境下における高力ボルト摩擦接合部のすべり係数試験」
Slip coefficient test of High Strength Bolted Friction Joints at Extremely Low Temperature
日本建築学会学術講演梗概集，693-694，2020.9

「極低温環境下における既存建物を利用した接着系あと施工アンカーの付着性能確認実験」
Experimental Study for Bond Performance of Post-installed Adhesive Anchors in Existing Building at Extremely
Low Temperature
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「極低温環境下で打込まれたグラウトの充填確認実験」
Experimental Study for Fillability of Grout Cast in Extremely Low Temperature Environment
日本建築学会学術講演梗概集，241-242，2021.9

「極低温環境下でグラウトを保温養生により打込んだ間接接合部のせん断実験」
Shear-test of Indirect joint in which Grout is in-placed by Thermal Curing at Extremely Low- temperature
日本建築学会学術講演梗概集，645-646，2021.9