2012年07月19日
東亜建設工業(東京都新宿区:社長 松尾正臣)は、有限会社アイオーテクニックと共同で、海洋工事に伴い発生する水中での騒音・振動を測定・監視するシステムを開発しました。
世界的な健康志向の高まりや新興国の経済発展に伴い、水産物需要が拡大しており、我が国の周辺海域においても水産資源の適正な管理と安定供給が課題となっています。
海洋工事では、漁場に近い海域が施工区域になることも少なくなく、当社では、従来より、海域での濁りの発生防止や生態系の保全など、環境負荷低減に取り組んできました。
今回、新たな取り組みとして、沿岸域の豊かな生態系を維持しつつ、持続的な漁業・食料供給を支援するために、海洋工事に伴い、海の生き物へ影響を及ぼさないよう水中の騒音・振動を監視する「水中騒音振動監視システム」を開発しました。
開発にあたっては、海の生き物を対象とした水中騒音振動の規制基準が設けられていないため、漁獲対象となるアサリやサザエなど代表的な沿岸域の生き物が、振動に対してどのように反応するのか社内での実験を重ね、その結果と社団法人日本水産資源保護協会の資料を参考に管理基準を設けました。
本システムの概要は次の通りです。
東京湾の鋼管矢板打設工事では、本システムにより水中の騒音・振動を監視し、管理基準内で魚介類に影響のないレベルで施工が行われたことを確認しました。
システムの概要
「水中騒音振動監視システム」には、次の特長があります。
計測器の概要