2009年02月09日
東亜建設工業(社長:鈴木 行雄)は、コンクリート打設作業において、関係各所を連携する情報ネットワークを構築して、運行・品質管理情報をリアルタイムに共有できる『コンクリートのトータル打設管理システム』を開発しました。
本システムを使用することで、安定した品質のコンクリートの打設が可能となります。
従来から、コンクリートを打設する際には、生コン車の運行管理やフレッシュコンクリート品質管理等の情報を、携帯電話や無線機を使って、出荷工場と打設現場との間で頻繁に連絡を取り合います。しかしながら、これらの伝達手段では、一部の担当者に情報が集中する、情報が誤って伝わるリスクが存在するなど、円滑にコンクリート打設作業を行う上での課題がありました。
このような背景から、簡易な情報の伝達・共有ツールとして、ネットワークを構築して、運行・品質管理の両面において、正確な情報をリアルタイムに共有することで、コンクリートの品質を確保する打設管理システムを開発しました。
本システムは、コンクリート打設作業において、出荷工場、荷卸し箇所、現場事務所それぞれにPCを、打込み箇所にはPDA端末を配備して、携帯電話やPHSなどの通信機器を利用したコンクリート打設管理ネットワークを構築します。
このネットワークにより、運行・品質管理の両面において、関係各所が正確な情報をリアルタイムに共有することができます。
本システムによるコンクリート打設作業において、以下の運行・品質管理情報の共有化を実現することにより、コンクリート構造物の品質向上を図ります。
尚、本システムは、合成構造沈埋函用の特殊コンクリート(高流動・中流動コンクリート)の運行・品質管理として開発した、GPSとPDAを組み合わせた「沈埋函トータル打設管理システム」を一般のコンクリート構造物工事へ適用するために開発したシステムです。
今回開発したシステムにより、高品質のコンクリートの打設が可能となります。
今後は、適用現場を拡大し、施工現場での導入を通して、システムの改善を図るとともに、製造・運搬・受入・施工の作業サイクルに新たな管理機能を追加するなど、さらなるコンクリートの品質向上に寄与するトータル打設管理システムとして拡張を進めていきます。